鉛筆に関連した書籍

ひとしきりあって。

文具の中でも、僕がかなり長い間付き合ってきたのが鉛筆です。今でこそ使用頻度は下がっていますが、小学校時代から大学2回生あたりまではずっと鉛筆を使っていました。鉛筆についての書籍を図書館で探したところ、以下の三冊が見つかったので紹介しましょう。ちなみに、全て児童書コーナーで見つけたものです。児童書恐るべし。

まず一つ目、「いっぽんの鉛筆のむこうに」。これは国語の教科書にも載っていたので知っている人も多いでしょう。ボディマハッタヤさんやトニー・ゴンザレスさんが出てくるあれです。文章は谷川俊太郎さんによるものです。あらためて読むと、わかりやすい名文ですね。

続いては、「えんぴつのはなし」。これは、三菱鉛筆の社員である松田憲二さんが書いた本です。鉛筆の歴史的発展について述べた第一部と、鉛筆の仕組みについて詳説した第二部で構成されています。図や写真もふんだんに取り入れられており、大変理解しやすい本になっています。

最後に紹介するのは「えんぴつを作ったのは、ナポレオン!?」です。この本は、アリス館という出版社が調べ学習を推進するシリーズのうちの一つです。著者の樋口清美さんが、鉛筆について調べていく過程を追体験できるような構成になっています。こんなシリーズがあるなんて、本当に児童書はあなどれませんね。

そのへんの知的生産をうたった大人向けのダメ本よりよっぽど参考になります。なにしろ、子ども向けに図書館の使い方、百科事典や統計の利用の仕方などが易しく学習できるんですから。全国の小中学校で、この「調べるっておもしろい!」シリーズを積極的に採用するべきです。そのくらい、良い本でした。

これらの本を読んで学習した細かい知識は多分忘れてしまうでしょう。けれども、これらの良書があることは忘れません。鉛筆について分からなくなったら、また図書館で借りたいなーと思いました。

最後に、「いっぽんの鉛筆のむこうに」から、一段落を引用して締めましょう。

>>人間は鉛筆いっぽんですら自分一人ではつくりだせない。いまでは、どこのうちのひきだしのなかにもころがっている鉛筆だが、そのいっぽんの鉛筆をつくるためには、かぞえきれぬほどおおぜいの人がちからをあわせている。