機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者- 感想

そんなわけで!
詩になるもの実質第一回の更新は、劇場版Zガンダムのレビューをやることにしました。今さらZかよという声もあるやもしれないですけど、DVDが出そろったのが半年くらい前だし、賛否両論あった評価も落ち着いてきているから、ちょうどいい時期かなと。
今年の正月は家で何かDVDでも見ようかなと思って、TSUTAYAで借りてきたのが劇場版Ζガンダム三部作だったんですよ。久々に劇場版アニメというものを、しかも三本続けて見たので、ものすごくテンションが上がり、これはレビューせねばと思いつつ、なかなかこの記事を書く機会がなくて、気づけば一月半経ってしまいました。
では、劇場版Ζガンダム第一部、星を継ぐ者のレビューを始めたいと思います。

ストーリー

まずストーリーを三行で説明します。

だいぶはしょってますけど、劇場版自体がストーリーをかなりはしょっているので、実際見てもこんなもんです。

オープニング、カミーユ

最初の方で気になった点が、オープニングとカミーユの登場シーンの二つです。
本編は小杉十郎太さんのナレーションから始まり、すぐにGacktの「Metamorphoze~メタモルフォーゼ~」が挿入されます。このオープニングだけでもうΖガンダムの世界に引き込まれました。最初はGacktがΖの主題歌を担当すると聞いて「合わねーだろw」と思ってたんですけど、普通にありです。
主人公カミーユ=ビダンが登場するのは、MPによる取り調べを受けているシーンからです。これ初めて見る人にはなんで捕まってるのか分かり難いんじゃないですかね。「女みたいな名前〜」のシーンが見たかったなあ。TV版Zは見たことないので。

ライラ/カクリコン/ジェリド

さて、Ζガンダムといえば、多くの魅力的な女性が登場するのが特徴の一つです。
星を継ぐ者で印象に残ったのは、やっぱりライラ=ミラ=ライラの姐さんですね。劇場版ではティターンズ所属になっているらしく、ジェリドに戦闘について教えを乞われるシーンがあるんですが、

「そいつが甘いんだよ」

「お勉強だけができて馬鹿な子っているんだよね」

といった台詞が良かったですね。特に後者。言われてえ。
そんなライラ姐さんもガルバルディβで出撃した末に、カミーユの Mk-?にビームライフルで撃墜されてしまいます。また貴重な姐さんが一人失われた…
そうでした。人が死にまくるのもΖガンダムの特徴でした。
カクリコンもすぐに死にますが、劇場版ではほんとに空気化してますねこの人。
しかしジェリドの哀れさといったらないですね。第一部の中ではカクリコンとライラの仇を討つことはかなわず。まあ第二部でも第三部でもこの先永遠にかなうことはないんですけど。第一部ではマウアーとの出会いのシーンがジェリドにとってせめてもの癒しですかね。

可変モビルスーツ/ロザミア/ブラン

後半では、これまたΖガンダムの特徴である可変モビルスーツが登場してきます。強化人間ロザミア=バダムの操るギャプランと、ブラン=ブルタークが動かすアッシマーです。
ロザミアは結局この劇場版では空気化してしまうわけなんですが、ギャプランはやっぱりかっこいい。カクカクしたフォルムもいいし、なんといってもムーバブル・シールド・バインダー内蔵ビームライフルが素敵ですね。
アッシマーは新作画の恩恵にあずかり、大幅にかっこよくなってます。特にクワトロの百式に拡散バズーカを撃ち込まれてモノアイが壊れた時に、ブラン小佐が3つのサブ・モノアイを起動させて「散弾ではなぁ!」と吠えるシーンは最高でした。
ブラン少佐の台詞でもう一つ印象に残っているのが、「強化人間のロザミアのチェックもして、アウドムラの足も止める」です。この後に「『両方』やんなくちゃあならないってのが『士官』のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」って言ってくれてたら多分第二部で死ぬこともなかったでしょうね。惜しかったなあ。

ガンダムタクティクス

昔、家で遊んでいたガンダムタクティクスという一年戦争ものの作品があるんですけど、それに地球連邦所属としてライラ姐さんとブラン少佐が出てくるんですよね。そのころはΖを知らなかったので、ブラン少佐の風貌を見て弟と一緒にヤンキーという愛称で呼んでいました。ちなみに、このゲームは他にヤザンシン・マツナガジョニー・ライデンも登場します。

ラストシーン

話がそれましたが、アッシマーを撃退した後、ついにアムロと合流するラストシーンになるわけです。夕焼けの黄金のような光がMk-?を、百式を美しく照らし出す中で、アムロカミーユと、そしてシャアと見えるシーンは、新しい物語の始まりを想わせて、胸が震えました。
第一部だけで十分お腹一杯になれましたが、それは俺がガンオタだからかもしれません。やはりガンダムを初めて見る人には、ファーストガンダムの劇場版三部作の方がいいでしょうね。しかし、すでにある程度ガンダムシリーズを知っていて、現在のΖガンダムを見るべきか迷っている人には、おすすめできる作品です。

機動戦士Zガンダム-星を継ぐ者-、新訳として語り継がれる物語が、詩になるもの。