少年ガンガンについて

そんなわけで!
重機人間ユンボルが10週で突き抜けた今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。「そして建設へ…」のサブタイを見て、立ち読みなのに吹きかけました。武井先生の久方ぶりの週間連載が終わってしまったのは非常に残念です。新連載のサムライうさぎ第一話が面白かったので今後はそっちに期待ですね。
さて、月刊の方のジャンプが休刊になるということで、クレイモアがどこに移転するのかが気になるところですが、今回は同じ月刊誌である少年ガンガンについて触れてみます。
最近のガンガンといえばハガレンを思い浮かべる人、というかハガレンしか思いつかない人も多いと思います。それだけハガレンがガンガンに及ぼした影響はすさまじく、なんかいつガンガンみても表紙がハガレンだなーと感じていた時期もありました。
しかし、今のガンガンには他にも良質な漫画がたくさんあるんですよ。俺がいつもチェックしている作品をいくつか紹介していきたいと思います。

ソウルイーター

まずは、ガンガンの中で俺が一番楽しみにしている「ソウルイーター」。ハガレンが No.1ならこの漫画がガンガン不動のNo.2でしょう。
大久保篤さんの絵柄がものすごく俺好み。俗に言うハロウィン絵みたいな感じです。しかし、同じハロウィン系といっても王ドロボウJING熊倉裕一さんや本家ナイトメアビフォアクリスマスとも違うポップさを備えた独特の絵柄ですね。線の質、人や物の質感、遠近感が特に素晴らしいと思います。俺が絵で引きつけられた漫画作品はここ数年でもほとんどこの作品のみです。
ただ、大久保さんは自分の絵に対して研究熱心であり、連載中でも実験や試行錯誤を重ねてその絵柄が多少変化するため、その点をとって不安定と評価されることもあります。しかし、俺はその探求心こそが漫画家にとって大切なものであり、プラスに評価するべきものだという立場をとりますね。
この作品は単行本の装丁もセンスが良く、新刊で全て買いそろえました。今後、ソウルイーター単体でレビューもする予定です。現在は死武専とアラクノフォビアの全面戦争に突入し、これからもますます目が離せません。早く4月号が読みたいなあ。
正直ソウルイーターを紹介しただけで満足してしまったので、以下は手短に簡潔風味で説明していきます。

屍姫

続いて紹介するのは、「屍姫」です。
強い未練によって動く死体、屍(しかばね)を狩る屍の少女たち、屍姫(しかばねひめ)の戦いを描いた物語。
バトルものですが、けっこうシビアな展開が魅力的ですね。華奢な女の子が武器を持って戦う姿はけっこう好きですけど、この作品ではその女の子の腕とか普通に吹き飛びます。再生しますけど。逆境に立ち向かっていく主人公たちの姿に勇気づけられるんですよね。

鋼の錬金術師

次は看板漫画の「鋼の錬金術師」。
なんといっても一定の質を保って連載を続けているのが良いところですね。絵柄の安定度も高いし、キャラクターも魅力的です。ストーリーも折り返し地点は過ぎているようなので、これから終盤に向けてどう話が展開していくか、注目していきます。

マテリアル・パズル

そして最後はガンガンの締めを担当する「マテリアル・パズル」であります。
3月号は確か違ったと思いますが、いつもはガンガンの掲載位置の最後になっていて、一回の連載で二話という構成をずっと守り続けています。いってしまえば能力バトルものなんですけど、作者土塚理弘さんの機転により、並のバトル漫画とは一線を画したおもしろさを見せつけています。絵柄に関してはもっと上を目指してほしいというのが読者の正直なところでしょうが、ガンガンになくてはならない連載漫画の一つであることは確かですね。

その他

さて、俺の好きな漫画を四つだけ挙げてきましたけど、ガンガンには他にも良作がたくさんあるんですよ。
小粒でありながらひと癖もふた癖もあるような漫画ばかりで、女王騎士物語、はじめての甲子園、王様の耳はオコノミミ、666-サタン-などは立ち読みの際にも目を通すようにしています。
ぱっと見でこれだ! という作品は少ないかもしれませんが、雑誌全体の質としては決して低くはないんじゃないかと感じています。これからもいい漫画をたくさん生み出していってほしいですね。

ソウルイーター 8 (ガンガンコミックス)

ソウルイーター 8 (ガンガンコミックス)

屍姫 4 (ガンガンコミックス)

屍姫 4 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師(16) (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師(16) (ガンガンコミックス)

マテリアル・パズル 17 (ガンガンコミックス)

マテリアル・パズル 17 (ガンガンコミックス)

少年ガンガン、凶器になるほどのページの厚みが、詩になるもの。