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そんなわけで。今日は忌野清志郎さんの命日だ。NHK-FMの「今日は一日“清志郎”三昧」を聴きながら、彼について少しだけ書いておきたい。
忌野さんを知るきっかけは、ゆずだった。ゆずが好きな僕は、「彼らが尊敬しているミュージシャン」として忌野さんを知り、「奇特な人」という印象を伴って記憶した。
忌野さんにまつわるエピソードはいくつもあるだろう。しかし、僕はその多くを知らない。僕が唯一知っている、そして大好きな忌野さんのエピソードは、別冊カドカワでゆず特集の誌面に寄稿されていたものだ。
ある日、リーダーとサブリーダーがいさかいをおこしているところに私は通りかかってしまった。あれは確かデブにのっとられそうになっているラジオ局かテレビ局の廊下だった。私は気まずいところに出くわしたと感じた。「そうだ、もっと自分が気まずくなればいいかも」ととっさに思い、私は、楽屋の窓ガラスを割った。ガシャンという音にゆずの2人は振り向いた。「あ、どーしたんですか?」と北川君が言うので廊下を立ち去って行った。
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ここまで、忌野さんの音楽には触れていなかった。
声について言えば、高音の儚い感じがニール・ヤングに似ていると思う。この特徴的なボーカルが忌野さんの最も大きい魅力だと思う。また、ギター・ベース・ドラム等の各種楽器をこなせるということは知っている。いつだったかドラムを叩いているところをテレビで観た。
僕が聴いたことのある音源も多くはない。井上陽水カバーアルバム「YOSUI TRIBUTE」の「少年時代」や、RCサクセションによるカバーアルバム「COVERS」くらいで、あとはテレビのライブ映像やラジオなどで聴いた程度である。
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彼の死について、物語を僕は持たない。ただひたすらに哀悼するだけだ。そしてこれからも、「キヨシローなんて大したことないじゃん」と言う輩がいれば(昨年の訃報の後、ある人に目の前で言われて激昂しかけた)、「馬鹿野郎! キヨシローはすげーんだぞ!」と言い続けるだけだ。根拠などない。すげーもんはすげーんだ。
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以上、忌野さんについて、あまり知識がない僕が思うところを書いてみた。もしこれをきっかけに、彼の音楽に触れてくれる人がいるなら嬉しい。